
生後2カ月の長女と二人きりで過ごす自宅は、私にとっては「孤独から1番遠い場所」でした。
2012年6月12日(生後2カ月)

里帰りしていた実家から自宅に戻って、1カ月経った。
実家でお母さんに任せきりだった家事と、あおいのお世話の両立。それに最初は手こずっていたけど、もうずいぶん慣れてきて、こうして育児日記を書く余裕もできた。
今は午後の2時半。あおいは20分前くらいから寝はじめたところだから、あと1時間以上は起きないだろう。
こういう静かな時間に、最近よく思い出す言葉がある。
前に職場で田中さんが言っていた「赤ちゃんと二人きりの孤独に耐えられなかった」という言葉。これが、最近よく私の頭の中に浮かんでくる。
この話を聞いたのはいつだっけ?田中さんが育休を途中で切り上げて職場復帰した頃。確か、私も田中さんもS県の事業所にいたときだから……、6年以上前だったけ?
あの頃は、自分が将来、結婚をするとか子供を産むとか全然イメージできなかったなぁ。だから田中さんの話も「せっかくのお休みを途中で切り上げちゃうなんてもったいない」と思っただけでまったくピンとこなかった。
だけど、今、あらためてあのときの田中さんの「赤ちゃんと二人きりの孤独に耐えられなかった」って話を思い返してみると……、やっぱり全然わからん!
「赤ちゃんと二人きりの孤独」っていうのが、私には全然わからない。こんなに可愛い赤ちゃんと二人きりで過ごせる、この時間は私にとって幸せでしかないのだけど?
私は今、むしろ孤独から1番遠い場所にいる気がする。
大勢の人と一緒に仕事をしていた職場よりも、友達がたくさんいた学校よりも。
私にとっては、今、昼寝をしているあおいと二人きりのお家が、1番孤独から遠い。
田中さんの言ってたこと、やっぱり全然わからないなぁ。
三山さんとの振り返り

田中さんというのは、どういった方ですか?
以前、同じ職場で働いていた女性の先輩です。
田中さんは「赤ちゃんと二人きりの孤独に耐えられなかった」という話を芳井さんにしたんですか?
そうなんです。田中さんは出産後、1年間育児休暇を取る予定だったんですが、「耐えられない」と言って半年で職場復帰していたんです。
芳井さんもあおいちゃんを出産されて、あらためて「赤ちゃんと二人きりの孤独」という言葉を思い出すようになったんですね
はい。なんか、田中さんの「赤ちゃんと二人きりの孤独に耐えられなかった」って言葉はずっと頭に残ってて。
私は夫の仕事の関係で、長女を出産する直前に仕事を辞めて引っ越したんです。私自身、独身時代と同じ仕事を続けながら子育てをする自信がなかったので、退職することに抵抗はありませんでした。
ただ、心のどこかに「田中さんみたいに、私も赤ちゃんと二人きりの孤独に耐えらえない」なんて気持ちになるのかな……とちょっとこわいような気持ちもあって。
だから里帰りを終えて自宅に帰ってきて、あおいと二人きりで過ごす時間が長くなった頃、田中さんの言葉を思い出すようになったんだと思います。
でも、芳井さんには「赤ちゃんと二人きりの孤独」という感覚が、全然わからなかったんですね
そうなんです。
私にとっては、生後2カ月のあおいと二人きりで過ごせる時間は幸せでしかなくて。あおいと二人きりで過ごすお家は、私にとっては「孤独から1番遠い場所」に思えていました。

